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せん妄とは?症状や原因、対処法、老人ホームに入居できるのか解説
せん妄は体調の悪化や環境の変化、服薬の影響により発症します。せん妄のある状態で老人ホームに入居できるのかと気になる方も多いです。
本記事では、せん妄とは何か、症状や原因、対処法、老人ホームに入居できるのかを解説します。
せん妄とは
せん妄とは、一時的に意識が混乱する状態です。例えば高齢者が夜間に場所や時間が分からなくなり、不安や興奮状態になることがあります。原因は体調の悪化や薬の影響、環境の変化などです。せん妄は一時的なもので、適切な治療とケアにより回復します。
せん妄の種類
せん妄には夜間せん妄、術後せん妄、薬剤性せん妄、アルコール離脱せん妄の4種類があります。せん妄の種類は、発症するタイミングや原因に基づいて分類されます。
・夜間せん妄:夜間に意識が混乱し、幻覚や不安が強くなる。高齢者に多く、睡眠障害と関連する。
・術後せん妄:手術中の麻酔や身体へのストレス、術後の鎮痛薬が原因で発生する。術後数日以内に見られることが多い。
・薬剤性せん妄:特定の薬剤の副作用として現れる。特に鎮静薬や抗うつ薬、抗精神病薬が原因となる。
・アルコール離脱せん妄:長期の飲酒後、アルコールを急にやめた際に発症する。手の震えや幻覚、混乱を特徴とする。
せん妄の種類を理解することで、適切な対処法や治療の判断が可能となります。
せん妄の症状
せん妄の症状は「どのように出現するか」によって過活動型、活動低下型、混合型の3種類に分けられます。せん妄の早期発見と適切な対応のためにも、これらの症状の十分な理解が必要です。
・過活動型:興奮、幻覚、妄想、不眠、徘徊などの症状が見られる。非常に活発で、時に暴力的。
・活動低下型:無表情、無気力、傾眠などを特徴とする。静かで無反応になりやすく、見逃されがち。
・混合型:過活動型と活動低下型の症状が交互に現れ、一日の中で変動する。診断が難しく、注意深い観察が必要。
せん妄が発症する原因
せん妄を発症する原因には、準備因子、直接因子、促進因子の3つの因子があります。これらの原因を理解することで、せん妄の予防と早期対応が可能になります。
・準備因子:本人が元々もつせん妄になりやすいとされる要因(高齢、認知症、重度の病気など)
・直接因子:脳機能に悪影響を与える出来事や環境変化など(手術、感染症、薬物使用など)
・促進因子:本人が置かれる環境や、心理的なもの(睡眠不足、環境の変化、ストレスなど)
せん妄は認知症と併発するケースがある
せん妄は認知症と併発することがあり、症状の悪化や診断の難しさを引き起こします。認知症の方は脳の機能低下によりせん妄を発症しやすく、せん妄が認知症の症状をさらに悪化させるためです。
これによりせん妄なのか認知症なのか、医師の正確な診断が難しくなります。認知症の方に関わるご家族は、せん妄と認知症は併発することを念頭に入れておくとよいでしょう。
せん妄でも老人ホームへの入居はできる?
せん妄症状がある方でも、適切なケアが提供される老人ホームへの入居であれば可能です。多くの老人ホームでは、せん妄の症状に対応できる医療・介護体制が整っています。
しかし介護スタッフの人数や施設の規模によっては、せん妄症状に対応できず入居を受け付けない場合があります。普段からせん妄症状がある場合は、一度老人ホームのスタッフに相談しましょう。
せん妄の改善方法
せん妄は原因を速やかに特定して治療することで改善が見込まれます。症状の軽減のために下記のようなことを行うことが望ましいとされます。老人ホーム入居後でもせん妄の改善が行えそうなものをご紹介します。
生活リズムの改善
規則正しい生活スケジュールが入居者に提供されることで、せん妄症状が改善することがあります。なぜなら起床や就寝、食事のタイミングを一定にすることで、生活のリズムが整うからです。
また日光を浴びる機会、テレビや音楽を楽しむ機会などにより視覚や聴覚への刺激も、生活リズムを整える効果があります。
住みやすい環境が整っている
老人ホームでは段差のない床や手すりの設置、転倒に起因する危険なものが入居者の行動範囲に置かれていないなど、安全な生活空間が整っています。老人ホームの安心で快適な住みやすい環境は、せん妄の改善に大きく貢献します。
体調管理をしてもらえる
高齢者の場合、脱水や便秘などでもせん妄症状が現れることもあるため、日々の体調管理も大切です。専門の医療・介護スタッフが常駐する老人ホームでは、入居者の健康状態を継続的に確認しながら適切な対応を行うため、せん妄の改善が図れます。血圧や体温の測定、薬剤のコントロールなど日々の健康チェックが行われます。
またバランスの取れた食事により栄養状態が改善し、体調が安定することもせん妄改善の要因です。
いつでも寄り添ってくれるスタッフがいる
老人ホームでは24時間体制で介護・看護スタッフが常駐し、入居者の心身のケアを行う施設もあります。スタッフが入居者の状態を見守る環境にあるため、せん妄の兆候があれば不安や混乱を和らげます。
また老人ホームのスタッフが入居者と会話し、否定せずに聴くことで心理的なサポートとなり、孤独感を軽減します。入居者に「理解者が自分のそばにいる」と分かってもらうことが重要です。
まとめ
せん妄は症状や原因に合わせて適切な対処法をとることで、改善の兆しが得られます。老人ホームのサポート体制が整っていれば入居は可能なため、せん妄症状が気になる場合は、担当のケアマネージャーや入居希望の老人ホームのスタッフに相談してみましょう。
せん妄症状をお持ちの方で施設入居をご検討の方は、介護の窓口【 ケアまど 】 老人ホーム紹介センター 有松相談所では症状に対応が可能な施設を探させていただきます。皆様のご希望に沿った施設の提供をしておりますので、お気軽にお問い合わせください。介護の窓口【 ケアまど 】 老人ホーム紹介センター 有松相談所
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