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2023/12/23
コラム

病院から退院を迫られた場合の老人ホームに入居する流れ

病院から退院を迫られた場合の老人ホームに入居する流れ

病気やケガで入院した高齢者の中には、入院中に認知症を発症するケースもあります。認知症の症状が強くて治療をスムーズに進められないと病院側が判断した場合、退院を余儀なくされることもあるので注意が必要です。また、退院後の生活の選択肢は、在宅介護か老人ホームや介護施設への入居ですが、どのように対処すれば良いのでしょうか。ここでは、退院後に老人ホームや介護施設に入居するプロセスについて解説します。

まずは病院のソーシャルワーカーにリハビリや医療管理などを相談

高齢の家族が病院から退院を迫られた場合、最初に病院のソーシャルワーカーに相談します。『医療ソーシャルワーカー』とは、医療機関で患者やその家族を支援する専門職です。他の医療機関や福祉施設と連携し、療養中だけでなく退院後の生活支援社会復帰援助経済的問題の解決や調整などを行います。医療ソーシャルワーカーには、退院後の日常的な医療管理やリハビリの必要性、入居にかかる費用などを相談することが可能です。

なお、患者の症状や要介護度などによって適した施設は異なりますが、医療ソーシャルワーカーからのアドバイスを受けると、施設選びの方向性を定められます。リハビリが必要な場合は介護老人保健施設やリハビリ特化型の有料老人ホーム、日常的な医療管理や指導が必要な場合は介護療養型施設やナーシングホーム、認知症が発症している場合はグループホームなど、本人の状態にあわせた施設の種類や方向性を示してもらえます。

医療管理やリハビリなど希望に合った老人ホームや介護施設を見学

選択する施設の方向性が決まったら、最寄りの地域包括支援センター担当のケアマネジャーに相談しながら、希望に合った老人ホームや介護施設を探します。
相談の際には、以下の点を明確にすることが大切です。

・受けている介護の内容
・必要な医療行為
・予算の上限
・検討できる地域

複数の施設をピックアップしたら、インターネットの介護施設ポータルサイトなどを活用して情報を収集し、比較検討します。何度も施設を変わることは本人の心身や金銭面で大きな負担となりやすいため、必ず事前に見学し、本人や家族が納得できる施設を選択することが重要です。

施設の見学でェックするべきポイントは、以下の6つです。

・費用
・介護技術のレベル
・施設の雰囲気
・職員の対応
・食事の内容
・運営会社の理念

また、「高額な薬を処方されている」「日常的に医療行為を受ける必要がある」などの場合は、入居が難しい施設もあるため、事前に確認する必要があります。

契約し退院に合わせて老人ホームや介護施設に入居

入居を希望する施設が決まると、一般的に施設の入居契約では以下のような書類の提出を求められることがあるため、あらかじめ用意しておくと良いでしょう。

・健康診断書
・お薬の情報
・介護保険証
・介護保険負担割合証
・健康保険証

必要書類を揃えたら、提出後の手続きは以下のように進められるのが一般的です。

1.書類の提出:入居申し込みに必要な書類を提出する

2.施設の説明:施設の担当者から、施設の概要や提供されるサービスの詳細、料金、運営会社の情報などの説明を受ける

3.面談の実施:通常、本人と家族、ケアマネジャー、施設の担当者などで行う

4.入居審査:要介護度や健康状態、経済状況などで判断する

5.契約:契約内容を確認したうえで、契約書類に署名・捺印する

6.入居日の決定:退院の日程に合わせて入居日を調整する

入居施設入居日が確定したら、入院先のソーシャルワーカーに報告します。

今回のまとめ

入院中の高齢家族が退院を迫られた場合、まず、病院に在籍する医療ソーシャルワーカーに適切な介護施設の方向性を相談することが大切です。次にケアマネジャーなどと連携しながら、希望に合った施設をピックアップしてください。入居する施設を決定する際は、必ず見学してリアルな雰囲気を確認することが重要です。入居施設が決まったら必要な書類を準備して申し込み、退院の日程に合わせて入居できるように調整しましょう。