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2024/04/06
コラム

老人ホームの生活で車椅子が必要になる場合は?車椅子介助の注意点

老人ホームの生活で車椅子が必要になる場合は?車椅子介助の注意点

老人ホームや介護施設では、日々の生活において様々な支援が必要とされます。その中でも、車椅子の利用は高齢者や身体障害者にとって重要な移動手段の一つです。この記事では、老人ホームや介護施設における車椅子の利用について様々な観点から掘り下げていきます。
まずは、車椅子を利用する目安介助の注意点について解説し、その後は老人ホームでの車椅子のレンタルに関する情報を提供します。

老人ホームや介護施設での生活で車椅子を利用する目安は?

老人ホームや介護施設での生活で車椅子を利用するかどうかを決定するために、医師やリハビリ・介護専門職の意見を仰ぐことが重要です。医師や専門家は個々の状況や身体的な制限を考慮して、車椅子の必要性を適切に判断します。
一般的な目安では、以下のような状況が考えられます。まず、日常生活において歩行が困難である場合、例えば高齢者や身体障害者などが該当します。歩行が不安定で転倒のリスクが高い長時間の立ち歩きが難しい足や腰の痛みで歩行が困難などの症状がある場合に利用が検討されます。身体機能が低下し、移動や日常生活の動作に支障がある場合も必要になることがあります。
他には、筋力が低下している、関節の可動域が制限されている、バランス感覚が悪くなっているなどの状況が挙げられます。疾患や障害によって移動能力が低下している場合も車椅子の利用が考えられるのです。例えば脳血管障害や筋ジストロフィーパーキンソン病などの疾患によって、歩行や立ち上がりが困難な場合があります。

車椅子介助の注意点

車椅子介助が行われる際には、利用者の安全と快適性を確保するために以下の点に注意する必要があります。
まず、車イスを押すスピードは高齢者が歩くときの速さが基本です。介助者のペースではなく、車椅子に乗られている利用者のペースに合わせて運転しましょう。また、動き始め、止まるとき、曲がるときには必ず声かけをしましょう。利用者の心理的なサポートや励ましも大切です。
車椅子の操作方法を熟知して安全な移動を確保するために、介助者が車椅子の操作に慣れていることが重要です。斜面のような危険な場所では、そのまま進むと前に倒れてしまうため、後ろ向きに下るのが原則です。介助者がいる場合、段差が1段までであれば、車椅子の後方にある「ティッピングレバー」を踏んで、てこの原理で前輪を浮かせて乗り越えることができます。段差が2段以上ある場合、段差に十分な奥行きがないと介助者一人で押し進むことはできません。車椅子に乗られている利用者の負担にならないように事前に坂道や段差を避けられる経路を確保することも大切です。
利用者の姿勢や体重移動に配慮し、車椅子の位置や角度を適切に調整されていることが重要です。適切な姿勢を保つことで利用者の快適性や血行が促進され、体圧の分散を図ることができます。長時間の座位や同じ姿勢での静止は圧迫性潰瘍や筋肉の硬直などのリスクを高めるため、定期的に姿勢を変更しましょう。
誰でも車椅子に乗ればよいというものではありません。利用者が上肢や下肢の自立歩行が可能な場合は補助を最小限に留めるなど、利用者の能力やニーズに応じて介助方法を適切に調整しましょう。
もしもご家族の入居を検討している施設で車椅子介助について伺う機会ありましたら気に留めておいてください。

老人ホームで車椅子をレンタルすることはできる?

在宅サービスにあたる老人ホームでは、車椅子のレンタルサービスが含まれることがあります。施設によって異なりますが、日常生活だけでなく、緊急時や施設内の移動など、一時的に車椅子が必要な場合にも利用することができます。入居者や利用者が外出する際にも、施設が貸し出すことがあります。
施設サービスにあたる特別養護老人ホームや介護老人健康施設などの公的施設や、介護付有料老人ホームの場合、介護サービスでの車椅子のレンタルは不可能です。しかし、このような公的施設の老人ホームは、あらかじめ車椅子を用意しています。ですから、わざわざ持参したりレンタルしたりしなくても、車椅子を使用することが可能です。通常の車椅子ではなくリクライニング付きの車椅子など特殊なものである場合は、利用者が自費レンタルや自費購入する必要がある場合もあります。

今回のまとめ

老人ホームや介護施設における車椅子の利用は、利用者や入居者の生活の質を向上させる重要な要素です。車椅子の利用は高齢者や身体障害者が日常生活を送る上で欠かせないものであり、安全かつ快適な利用環境を整えることが重要です。介助者や施設のスタッフは利用者のニーズを理解し適切な支援を提供することで、利用者の生活の質を向上させる役割を果たします。