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2023/10/03
コラム

老人ホーム入居時に保証人が必要な理由とは?手続きだけではない

老人ホーム入居時に保証人が必要な理由とは?手続きだけではない

老人ホームや介護施設に入居する際に、「保証人」を必要とする施設が少なくありません。では、なぜ保証人が必要なのでしょうか。ここでは、老人ホームや介護施設における保証人の役割について解説します。

老人ホームや介護施設では手続きや意思決定の代理のため保証人が必要

老人ホームや介護施設に入居する際には、賃貸住宅に入居する際と同様に保証人が必要です。保証人はさらに分類すると「連帯保証人」と「身元保証人」の2種類となり、1人で両者を担うか、それぞれ1人を選出するかは施設によって異なります。

連帯保証人、入居者が何らかの理由で施設利用料などを支払うことができなくなった際や、入居者に賠償責任が生じてしまった際の支払いを保証する人です。
一方、「身元保証人」には、老人ホームや施設では代行できない各種手続きや、判断力が低下した入居者に代わって意思決定する役割を求められます。特に、老人ホームへの入退去の意思決定や手続きなど、老人ホームとの間に利益相反がある事柄や、予防接種や医療的な処置のよう入居者自身の身体に関わる事項の判断保証人に委ねられるのです。

治療方針の確認や判断など意思決定の代理を行う

老人ホームや介護施設において、判断能力が不足している入居者医療的な処置が必要となった場合は、治療に対する確認や判断を保証人に求めます
元々判断能力が低下している方は、入居当初から家族が主導して入居や介護、治療などの判断を行わなければなりません。また、入居している間に病気などで徐々に判断能力が失われる場合もあります。さらに、判断力のある入居者でも、事故や病気で一時的で意識が朦朧または消失している場合は、自分で意思決定を行えません。このような場合には、「輸血を行うか否か」「人工呼吸器を付けるか否か」などの医療的な判断保証人に求められます。他にも、ガンなどの病気が発見された場合には、手術するか否かだけでなく、医療スタッフからの助言をもとに、どの治療法を選ぶかを考えるのも保証人の役割です。
いずれの場合も保証人は医療機関から同意書などにサインを求められます。また、入院手続きなども保証人が進めることになるのです。

老人ホームや介護施設の金銭面でのリスク回避という面もある

老人ホームや介護施設に入居する際の保証人は、入居者の判断能力が低下した際の金銭面でのリスク回避のために求められるという面もあります。
施設の入居費用は、本人またはその家族などが支払うのが一般的です。入居が長期間に渡るとその分費用がかさむため、入居中に今後の費用を捻出できなくなるリスクが懸念されます。入居者自身が所有している不動産などを売却して支払いに充てる予定でいたとしても、入居者の判断能力が低下した場合は、本人が手続きを行うのは難しいでしょう。しかし、施設は財産を処分する手続きを代行できません
必要な費用を滞納してしまうと老人ホームや介護施設は入居者に退去を迫らざるを得なくなり、入居者にとっても老人ホームにとっても不幸な結果を招く恐れがあります。そこで、本人に代わって保証人が金銭的な手続きを代行するわけです。

今回のまとめ

老人ホームや介護施設の保証人の役割は、入居費用などの債務が生じた際に支払いなどを保証すること、意思決定の代行、亡くなった際などに身柄を引き取ることなどです。意思決定が難しい入居者であっても、施設は保証人へ確認や判断の委ねられるため、緊急時の対応なども速やかに行えるようになるでしょう。