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2022/08/30
コラム

利用権方式とは?老人ホームや介護施設に入りたい場合に知っておくべき契約方式や支払方法

利用権方式とは?老人ホームや介護施設に入りたい場合に知っておくべき契約方式や支払方法

老人ホームや介護施設への入居を検討する上で知っておきたい契約方式のひとつに、利用権方式というものがあります。利用権方式とはとくに有料老人ホームへの入居を検討している場合には知っておきたい権利形態です。
今回は、利用権方式とは具体的にどんな契約方式なのか、さらに支払方法などを詳しくご紹介します。有料老人ホーム以外でもこの権利形態をとることがあるため、ぜひ参考にしてみてください。

老人ホームや介護施設で採用されていることがある利用権方式の詳細

利用権方式とは入居一時金を支払っておくことで、老人ホームへ居住する権利生活支援などの各種サービスを利用する権利を得る仕組みのことです。一度利用権方式で契約をしてしまえば、終身、つまり亡くなるまで入居の権利やその居室の利用権が自分のものとなります。
有料老人ホームで使われることの多い権利形態で、介護サービスを提供することが前提条件になっている介護付有料老人ホームであれば約8割住宅型有料老人ホーム約6割が利用権方式を契約方式だとも言われています。

注意点として、利用権方式で確約されるのはあくまで「利用権」であり、「所有権」ではありません。つまり、施設の居室は自分の資産に含まれないのです。
さらに、利用権方式には根拠となる法律がありません。そのため「突然の体調不良で介護度が契約当初と変わった」「経営者が変わった」などの理由で、施設側から契約解除を申し出られることもあり得ます。

利用権方式の老人ホームで契約をする方法

利用権方式で老人ホームを契約するためには、利用権を購入することになります。利用権を購入する方法は主に3つです。

1.入居費を一括で支払う

利用を想定している年数分の家賃総額を一括で支払う方法です。入居前に大金が必要になりますが、入居期間が家賃相当に満たなかった、つまり早期解約した場合、残り期間のお金は原則返金されるのです。
ただし、一括で支払ったとしても、月額の使用料は別途必要です。また、賃料が下がっても差額返金が受けられるとは限りません。

2.入居一時金と月払いを併用する

家賃の一部を入居前に支払い、残りは月々の使用料を合わせて支払う方法です。全額を一括で払うよりも月の支払い額は多くなってしまいますが、最初に支払う金額は減ります。一括前払いに次いで、この支払方法が多く取り入れられている傾向です。

3.分割して月々の使用料と併せて支払う

家賃の前払いを行わず、分割で月々の使用料と合算して支払っていく方法です。最初に支払うお金がほとんど無いのがメリットですが、その分1回に支払う金額が高くなってしまうこともあります。

利用権方式の老人ホームにおける料金の支払方法

利用権方式の料金の支払いは、「前払い方式」と「後払い方式」があります。
前払い方式契約の時点で入居の家賃等費用を一度に支払う方法です。そのため、月々の使用料のみを支払っていきます。
前払いのお金に含まれているのは家賃や管理費、介護費、食費など。平均寿命から定入居期間を算出し、その期間にかかるこれらの費用合計を先に一括で支払う方法です。前払い方式ならば、想定されている入居期間を超えたとしても、追加で利用料金はかかりません。長生きすればするほどお得になるといえるのです。また、前払いですべての料金を支払っているのでその後は使用料のみを支払うこととなります。

一方後払い方式の場合は、家賃や管理費、介護費、食費などと使用料を毎月支払っていく方法です。月払い方式ともいわれ、入居期間が長くなればなるほど払う金額が多くなり割高になってしまうこともあります。ただし、施設庁の方針などによって途中で入居費用が減額などになれば、前払い方式で支払うよりもお得になることもあるのです。

今回のまとめ

利用権方式は有料老人ホームで活用されることも多く、利用権を手に入れることで好きなタイミングで施設へ入居することができます。利用料も前払いにしておけば、長く入居すればするほどコスパが良くなるのが特徴です。
老人ホームや介護施設には他にもいろいろな権利形態があり、利用権方式と一言で言っても利用権を得る方法や支払い方法も施設によって異なります。そのため、自分の入居予定の老人ホームや介護施設へ入居前にはよく確認しておきましょう。