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倒産相次ぐ介護事業所の閉鎖、あなたの施設は大丈夫?2019年03月18日

介護のニーズの高まりに伴い、老人ホームなどの介護施設が次々とオープンしている一方で、利用している介護事業所が閉鎖してしまい、利用者もそのご家族も困ってしまうという事態がたびたび起こっています。デイサービスなどの通所型のサービス利用者であれば、ほとんどが拠点は自宅にありますが、入所型施設を利用している高齢者の場合は、閉鎖するまでに次の住まいとなる老人ホームを探さないといけませんので、かなり厳しい状況となります。要介護者も介護施設のニーズも増えているのに、どうして施設が閉鎖、倒産してしまうのでしょうか。その理由を知るとともに、万が一自分がそんな状況に直面したらどうしたらいいかを事前に考えておくことが大切です。

 

厳しい介護業界全体の実情

超高齢化社会イメージ日本において、介護業界の実情はかなり厳しいと言わざるをえません。まず、高齢者の数が増加し超高齢化社会になっていくとことは避けようのない事実です。そして、そうした高齢者を受け入れる介護施設やそれを支える介護スタッフの数を充実させる必要があります。

 

しかし、現実的には十分な数の介護スタッフ、特にノウハウと知識、経験を持つ質の高い介護職員は圧倒的に不足しています。介護付き有料老人ホームのような国で人員基準が定められている施設では、その基準は満たされているはずですが、介護職は離職率も高く、綱渡りの人員確保にならざるを得ず、経験が豊かなスタッフばかりとは限らないため、実質的にはスタッフにかかる負担が大きくなっています。また、介護付き有料老人ホーム以外の施設の中には、どうしても十分な職員がまかなえず、少ない人数で夜勤をやりくりしたり、残業を余儀なくされるケースもあります。職員の足りない施設では、1人あたりの職員にかかる負担は大きくなっています。
介護スタッフの質と人数がなかなか思うように増えていかないのには理由があります。まず、介護事業所が適切な環境を整えられていなかったり、運営方法に問題があったりと、仕事がしにくいと感じるスタッフが多くいるという理由があります。老人ホームという箱モノを作っても、きっちりとした運営方針を構築できていないのであれば、働く人に負担がかかるばかり。また、仕事の大変さに見合った給料が支払われていないと感じている人が多いのも、介護従事者が思うように増えていかない理由となっています。
また、介護施設そのものの運営がうまくいっていないケースも多く見られます。2018年では、介護事業所の倒産が多く見られ、全体では108件もの倒産がありました。その内容を見ると、新規施設を建てたにも関わらず採算が取れなくて負債が溜まっていくという経済事情が見えてきます。特に負債総額が5000万円未満で倒産する割合が高く、中小規模の老人ホームが立ち行かなくなって倒産してしまうという傾向が見られます。介護人口が多い愛知県名古屋市でも、こうした中小規模の介護事業所は多く、倒産とまではいかないまでも、経営が苦しいと感じているところが多いのも事実です。

 

需要があるはずの老人ホームがなぜ倒産してしまうか

老人ホーム倒産の背景現在の日本は、全人口の5人に1人は介護が必要となっている状況です。そして、この割合はさらに高くなるのが確実視されています。つまり、介護施設、介護スタッフのニーズは非常に高く、これからも伸びていくはずです。しかし、実際には上記の通り、老人ホームや小規模の介護事業所が倒産、閉鎖されてしまうケースが相次いでいます。この背景には、しっかりとしたノウハウのない事業者が、いわば見切り発車で新規介護施設を作ってしまうことにあります。今後介護のニーズが高くなる、介護報酬は国によって保証されているので安定した収入が得られる、介護の仕事は未経験からでも始めやすいというイメージがありスタッフも集めやすいはず。そういった安易な考えから新規事業に飛びついて介護施設をオープンさせるのです。
しかし、実際に介護事業を始めてみると、介護スタッフがなかなか集まらず仕事がうまく回っていかなかったり、職員の少なさから利用者の受け入れ人数を制限しなければならず空きベッドが長期に発生するなど、運営に大きく影響のあるトラブルが発生してしまうのです。また、細かな業務運営のノウハウがありませんので、業務上のトラブルが生じやすくなり、嫌気が差した優秀な人材が辞めてしまうということも多くあります。すると、仕事のできるスタッフがどんどん少なくなってしまい、さらに仕事が厳しくなり、環境が悪くなった施設からはさらに他のスタッフも出て行ってしまうという悪循環が生じてしまいます。新築のきれいな建物があっても、ケアの質が落ちて信用を無くしてしまうと、利用者も離れていってしまいます。こうして、ただでさえ効率の悪い経営をしていたところに、収入は激減していきますので、負債を抱えるようになり倒産に追い込まれるのです。

 

もしも自分の入所する施設が閉鎖することになってしまったら

入所している施設が閉鎖することになってしまったらこうした事業所の倒産、閉鎖はどの地域においても珍しいことではありません。もちろん、すべてがこのようなケースばかりではなく、優秀なスタッフがそろっているのにも関わらず、介護施設の運営母体そのものの経営が悪く、いい老人ホームとの評判を持っていたのに倒産してしまうこともあります。そこで、万が一のことを考えて、入所している施設が閉鎖してしまったらどうしたらいいかを考えておくのは、いざという時の助けとなります。
まず、施設運営会社が倒産してしまっても、その同じ施設を引き継いで別会社が運営を引き継ぐというケースがあります。この場合は、建物は一緒ですし、スタッフもそのまま引き継がれることがあります。一見、単に経営者が変わるというだけの話ですが、以前の運営方法で赤字になったわけですから、新しい経営者としては、やり方を変えざるを得ません。結果として、受け入れ基準が変わったり、サービスの内容が変わったりすることはよくあります。また、運営方針そのものが変わって、より採算が取りやすい形になることは十分に考えられます。入所者は家族にとっては、多少厳しい条件となることもあります。そのため、経営者が変わる際には、以前と何が一緒で何が変わるのかをきちんと説明してもらうようにしましょう。その上で、最初の数か月はあくまでお試しで見てみるという意識を持ち、もし利用者にあったサービスを受けられないということであれば、他のところに移る可能性も意識しておいた方が良いでしょう。
引き継ぐ業者がいない場合には、すぐにケアマネや専門家に相談しましょう。完全に閉鎖されるという可能性がある場合も、早めに相談して次の受け入れ先を探してもらうことが欠かせません。一つの施設が閉鎖されると、一気にたくさんの要介護者が移動することになりますので、できるだけ早めに行うことが重要です。お金のトラブルも生じやすくなりますので、やはり早い段階で施設側、そして行政やケアマネにお金のことも相談して、事前に支払っていた返ってくるべきお金がいくらになるのか、いつどのように返金されるのか、転居に伴う費用の補償はあるのかなどを確認するようにしましょう。

 

介護施設の倒産・閉鎖は、利用者への影響の大きさを考えると、本来、あってはならないことです。

利用者ができることは、介護施設を選ぶ際、十分に検討を重ねて、サービス内容や料金だけでなく、運営会社の経営状況やこれまでの実績なども確認しておくことしかありません。

長寿医療研究センターに認知症・フレイルなどの研究拠点、2022年開院へ2019年03月11日

国は認知症を持つ高齢者をケアするために、地域単位でより充実した体制を整える施策を採っています。それがオレンジプランと呼ばれるものです。ここ愛知県でも、様々な取り組みを行っていて、あいちオレンジタウン構想(https://care-mado.jp/2018/11/15)を策定しています。その構想は名古屋市を始めとし、様々な地域で進められていきますが、その中心的シンボルとなるのが、愛知県大府市にある「国立長寿医療センター」です。そこでは、フレイルと呼ばれる、加齢や病気などによる心身の機能の低下についての研究など、たくさんの研究がなされていきます。

 

そもそもフレイルって何?

加齢に伴い現れる注意すべき身体的、精神的なサイン フレイルフレイルというのは、「老衰」などを指す英語から来ていて、主に加齢に伴って現れる注意すべき身体的、精神的なサインのことを指します。具体的には、歩行スピードや握力の低下などの筋力的なサインがあります。他にも、一年間で4.5キロ以上、もしくは5パーセントを超える意図しない体重低下もそういったサインの一つと言えます。さらには、強い疲労を感じてなにもしたくないと思うようになる日が、一週間のうち3日から4日以上あるというのも、このフレイルを考えるに当たって一つの基準となります。フレイルにおいては、こうした身体的に見えるサインだけでなく、精神的な症状についても考慮すべきです。たとえば、気力が低下してしまって、体はそれほど疲れていないのに何もする気が起きない、ベッドから出るのが非常に辛い日が増えてきているなどもチェックポイントとなります。
このように、フレイルは高齢に伴う、身体的もしくは精神的なサインを示すものとなります。しかし、その特徴として注目すべきなのは、その性質を正しく理解して日々の生活を見直したり、専門機関からのアドバイスやケアを受けることによって、症状の重症化がストップしたり、改善していくことが可能であるという点です。そのため、単に高齢によって身体的機能が低下していることをチェックするだけでなく、どのように回復するためのケアをしていったらいいのかを考えることがとても重要となります。適切に高齢者の現状を評価、診断すると同時に、回復を促すためにできる方法を見出すことで、高齢者の社会復帰を促す助けとなるのです。

 

長寿医療研究センターに期待される役割とは

2020年開院の国立長寿医療センター 認知症患者のケアとフレイル・認知症に関する研究を行う現在、愛知県大府市にある国立長寿医療センターは老朽化のため、2022年の開院に向けて改装する計画が進んでいます。ここでは、実際に認知症患者を中心とする高齢者を受け入れてケアを行うと同時に、上記のフレイルや認知症に関する研究を行うことになっています。認知症は人によって症状が大きく異なることもありますし、改善するための具体的な手法がはっきりと見えてこないという現実もあります。そこで、実際に症例を見ながら研究を続けられる専門的な医療センターがあるというのは、高齢化に伴う疾病の治療に道を開くものとなるでしょう。
この長寿医療センターでは、認知症やフレイルに関係する様々な症状を総合的に見て、そこから新たな発見、治療法の確立を行うことが期待されています。加齢に伴う様々な変化は決して単一的でなく、脳の機能低下、神経系の不調、精神的なトラブル、全身の身体機能の低下など、かなり広い範囲に影響が及びます。そのため、実際の医療現場では、神経科、内科、精神科、心療内科など異なる診療科でバラバラの治療を受けているのが現状です。それぞれの分野の専門医による治療を受けられるのは良いことですが、それによって総合的な診断や治療が難しいという問題もあります。そこで、この長寿医療センターでは、それぞれの診療科による診断や治療を統合することによって、より広い視野で認知症を見られることになります。これが、認知症へのより良い理解と、治療法の開発につながると期待される理由となっています。

 

センターの建て替え具体的に何が変わるのか

フレイルとロコモの両角度から診る診療科長寿医療センターは、50億円の資金を投入して整備が行われます。このセンターの建て替えによって、診療科の再組織と研究部署の再編が実施されることになります。具体的には、それぞれの関係診療科にフレイルという角度から患者さんを診る科と、ロコモという角度から診る科ができることになります。フレイルとは、上記の通り全身の機能低下、精神的な不調が見られる状態であり、先に述べたような総合的な診療が必要となります。一方のロコモとは、骨や筋肉、関節などの機能に障害があり、歩行などが難しい患者さんのことで、運動器を中心に診察を行う科でケアがなされることになります。
再組織後大きく変わることとしては、研究組織の充実です。たとえば、生き物の設計図であるゲノム研究がその1つです。ゲノム研究は解析結果を臨床の現場に還元できる期待値が高く、個々人に適した診療法や治療法の開発にも役立ちます。疾患に対する原因遺伝子を突き止めて、どのように治療に役立てることができるかについて、研究がすすめられることになります。また、最新画像技術を研究する部署にも注目できます。認知症は脳の働きに異常が生じることによって起きますので、その異常がどのように生じているかを、最新の画像処理機器を開発、使用することによってより正確で客観的な診断ができるようになります。この画像技術を推進していくのが、この医療センターに設けられる研究部署となります。
また、ロボット支援の研究もこの医療センターで行われることになります。医療・介護業界は常に人手不足が深刻な問題となっています。また、寝たきりの人を起こす、体の大きな男性を女性がケアする、認知症による周辺症状によって攻撃的になってしまった人の対処をするなど、体力が求められる場面も多い仕事です。こうした問題を解決するために、ロボットを使って介護をサポートすることはできないかという研究がなされることになります。現在でも一部の現場でロボットが使用されるようになっていますが、それがさらに一般的に使えるようにする、またより効率の良い作業ができるロボットを開発するというのが一つの使命となります。さらに、介護の現場では単に身体的なケアをするだけでなく、精神的なケアも必要となります。ロボットでそのような感情的なケアができるのか、人間に代わる介護支援となりえるのかを見極めるのも、大事な研究テーマとなります。

 

 

超高齢化に向かう日本では、高齢に伴う様々な身体的また精神的な機能低下に、より適切な対応をする方法を見出す必要があります。そのためには、より専門的で臨床現場とも深く結びついた研究が求められます。こうしたニーズに応えるため、愛知県ではオレンジプランと呼ばれる構想が進んでいます。その中心的な存在となるのが、大府市にある長寿医療センターの改装、整備です。医療センターを改装して、新たな認知症、高齢者ケアの研究の中心とするのです。今までは、症状によってバラバラの診療科で対応していたものを、統合してケア、研究することによって、より認知症についての研究が進むものと期待されています。遺伝子研究やロボット支援の新たな開発なども行われますので、新しいジャンルにおける高齢者支援の研究も進んでいくことでしょう。高齢者ケアについての研究は、日本においては非常に重要な分野ですので、こうした構想が着実に進んでいるのは評価されるべきことと言えるでしょう。

今年10月から。ベテラン介護職員の賃上げ実施(予定)2019年03月04日

介護のニーズはどんどん高まるのに、介護職に就こうとする人は少ないという現実に対処するために、国を挙げて様々な策を講じています。その一つとして、政府の審議会が介護報酬改定を行うという結論を出しました。ベテラン介護福祉士などが、より良い条件で働けるように賃上げを行うというものです。今回はその内容について、どんな条件で、どんな課題があるのかについて詳しくみていきましょう。

 

介護士の賃金が見直された背景

介護の身体的・精神的負担日本は超高齢化社会に突入することが確実となっていて、すでに介護のニーズは非常に高い状況です。高齢者が安心して過ごせるような社会にするためには、介護に携わるプロフェッショナルの存在は欠かせません。しかし、実際問題として介護業界は、人手不足が深刻な業界の一つです。その理由は様々ありますが、そもそも介護という仕事自体が、身体的・精神的に負担がかかりやすいという事情があります。介護現場は暑い浴室での入浴介助や、入所型施設での夜勤など、体力が必要とされる仕事です。また、人の死が身近であったり、対応に知識や経験が必要とされる認知症の高齢者を相手にするなど、精神的なストレスを感じる場面も少なからずあります。

こうした難しい職種であるにも関わらず、介護現場で働く従業員の賃金は低い水準となっているのです。常に人手不足が見られ求人も多いので、気軽に介護の職を始める人も多くいますが、その仕事内容と給料の安さからすぐに辞めてしまうというケースもよくあります。現場の仕事の大変さと果たしている社会的意義に比べ、賃金が安いというのが大きな理由なのです。介護というものは、人の暮らしに寄り添うとても素晴らしい仕事です。しかし、仕事として高いモチベーションを保ちながら続けるには、動機だけでなく賃金という現実的なメリットを持つことも欠かせません。しかし、そのメリットが今の日本の多くの介護現場では十分ではないため、ベテラン介護職員数がなかなか増えていかないのです。

人口が密集している愛知県名古屋市のような都市でも、地方でも、全国的に介護職、特に経験があり介護に関する技術と知識を持っている介護士はさらに必要となっています。一方で、新たな成り手が少ない、職を離れる人が多くいるという現実を打破するために、介護の賃金を見直そうとする動きが生まれたのです。ベテラン介護職員の給料が上がれば、仕事を探している人の目にもとまりやすですし、現在介護をしている人も、待遇が改善されることによって、介護職を続けるモチベーション維持に繋がると期待されます。賃金アップというアプローチの仕方で、介護業界の労働力を確保するというのが、この政府審議会の目指す内容となっています。

 

賃金はどのくらい変わる可能性があるのか、その対象者は?

一人当たりの賃金上昇額政府審議会が決めた賃上げに関する内容は、介護職に就いている人すべての賃金を上げようというものではありません。具体的には、一つの事業所内に、最低一人は年収440万円以上の人がいるべき、一人当たり月8万円の賃金上昇を見込むというものとなっています。この年収440万円というのは、日本国内のすべての業種の平均的な年収となっています。つまり、これまで介護職は他の職種に比べ平均年収が低かったため、賃金を平均レベルまでは引き上げましょうという内容です。そこまで引き上げるためには、大体月給換算で8万円アップすれば良いという考え方になります。

ここでのポイントは、すべての介護士の年収をその水準まで引き上げることを決めているわけではないということです。あくまで、事業所内に一人以上はこの年収水準に達するようにしましょうと言っているのです。そのため、事業所としては、より経験があり貢献度の高いベテラン介護士を選んで給料を引き上げるという方法を採ることになるでしょう。また、こうして引き上げられる賃金分は、従業員皆で分配するという方法ではなく、基本的にピンポイントで対象者を選んで、その人の給料のみを引き上げるという考え方を持っています。すると、当然同じ事業所内で収入の格差が大きくなることが予想されるわけです。一人の介護士の給料が上がれば、他のスタッフへの配慮も必要となりますので、全体的に多少なりとも給料水準が上がるということが期待されています。しかし、介護に関する報酬は、国が定める介護報酬によって決まっており、入ってくるお金には限界があるため、全てのスタッフに配慮して、一律で給料を上げるというのは現実的に厳しいでしょう。

 

処遇改善に残る課題

給料アップの課題こうして見ると、介護職の賃金事情を向上させるというのは、メリットが考えられる一方で、今回の方法では、いくつもの課題が残るのは明らかです。まず、賃金アップのためには、政府が介護報酬の引き上げを行い、老人ホームなどの介護事業所への支給額を増やすことになります。この取り組みは、支給されるお金はスタッフ全体へ公平に分配されるのではなく、事業所内の最低一人の年収を増やすという目的で使われます。そのため、経験を積んだベテラン介護士すべてが、必ずしも同じように高い収入を得られるわけではないことになります。事業所としても人件費を抑えるために、すべての介護士の給料を上げるわけにはいかず、特定の介護士だけを賃金アップさせるというのが現実的な変化でしょう。そのため、対象とならなかった職員は、その待遇の差でかえってモチベーションが減退してしまうという可能性も否めません。

こうした現実は、同じ介護士同士でも、対象者と非該当者の間のトラブルを引き起こすことになりかねません。また、評価の指標に年数が重要視されることで、経験年数は長くても、仕事が疎かな職員や、年数は短くても真摯に介護に取り組んでいる職員など、数字では測ることができない、評価されるべきポイントもあるでしょう。その評価が正しくなされなければ、給料がの差が大きく異なるという現実は、摩擦を生み出すリスクを高くしてしまいます。更に、今回の賃金アップは介護士に限定されているものです。しかし、実際介護施設には、作業療法士などのリハビリスタッフ、介護支援専門員、相談員や事務員など他の業務で日々施設や利用者の暮らしを支えている人もいます。こうした他の職種の人たちは賃金アップの対象とはならないため、やはり収入格差が生まれることになり、老人ホーム内でのギクシャクした雰囲気が生まれてしまう原因にもなります。

 

 

このように、一部の人だけにメリットが集中してしまい、格差が生じるかもしれないというリスクがあるものの、政府審議会が定めた賃金アップという内容自体は、介護職の給料事情を改善するためには有効なものでしょう。こうした動きがさらに加速して、介護関連のすべてのスタッフにメリットが行き届くような施策が進み、他の業界と比べても高水準の給料が支給されるようになれば、介護勤労者を確保しやすくなるでしょう。これからのさらなる賃金面での環境改善が進むことが期待されます。日本が向かう超高齢化社会への施策、対応が今後どんな動きをみせるのか、注目していきましょう。

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